オスフロについて

 オスフロは、アナバスの仲間で、キノボリウオ属オスフロネームス科に属します。現在数種類が知られていますが、みんな50cm以上に成長する大型魚で、現地では重要な食用魚として養殖されています。日本では、その風貌、性格からペットフィッシュとしてかわいがられています。胸ビレが細長い独特な形態に進化していて、小さいうちはドワーフグラミィやパールグラミィなどの小型グラミィと似ていますが、あっという間に大きくなります。成長するにつれて、ぷっくらと太り、体高のあるずっしりとした重量感のある体つきになっていき、顔つきも小さい頃の面影は全く消えて凄みのある顔つきへと変化していきます。ラビリンス気管を持っているため、時々口を水面から出して空気を吸い込む様子が見られます。空気呼吸ができるために、現地では、川や湖の水面が下がる乾季の過酷な状況に耐えられ、飼育下では多少の水質悪化にはへこたれないのです。次に、オスフロを種類別に分けて、特徴をまとめてみました。


オスフロネームスグラミィ
   (Juvenile Giant Gouramy)
 
学名:Osphronemus Goramy

1番ありふれたオスフロです。ただ日本では他の珍しいオスフロが出回っているのに、なぜかこのオーソドックスなオスフロを最近あまり見かけません。オスフロの中では1番大きくなります。大きくなるために敬遠されて、出回らなくなってきているのでしょうか。だったら残念です。1番オスフロらしいオスフロだからです。幼魚のうちは、右の図のように、6〜8本の横縞がはっきりしていることが多いようです。またエラ蓋の外縁に沿って、横縞より若干濃い線が入るのも、グラミィ種の特徴のようです。他の種類はみな小さいうちは神経質で、環境が合わないとすぐ拒食症になったり、隅の方から出てこなくなったりすることがありますが、このグラミィ種だけは、小さい頃から人によく慣れます。というか食べる量が他種とは違いすぎて、人に餌をねだらずにはいられないというのが、本当のところのようです。

グラミィ種・幼魚
大きくなるに連れて、独特の風貌へと変化していきます。幼魚の頃の体の横縞は消え、むらのあるグレーの体色になっていきます。ところどころ色あせたり禿げたりしている、ちょっときたならしいグレーという感じでしょうか。それで頭部は白っぽくて、おでこが突出し、唇が分厚くなるのが特徴です。オスフロの中では1番大柄で、右の図のように、見るからに重量感のある体つきになります。大型魚好きな人には、ぜひ飼うことをおすすめしたい魚ですが、将来的に大型水槽が絶対必要になると思います。大型魚によくいそうな、凶暴な肉食魚という感じではなく、植物質のものでも何でも食べて、太りすぎて動きにくくなってもたついた感じ、愛嬌のある大型なまずみたいな雰囲気がいいですね。
グラミィ種・成魚

ゴールデンオスフロネームスグラミィ
 学名:Osphronemus Goramy var.

オスフロネームスグラミィの白色変異個体です。普通のグラミィ種と同じような性質を持ちますが、若干神経質で弱い面があるような気がします。外見的には、大きくなるとおでこが突出し、唇が分厚くなり、普通のグラミィ種と同じ顔つきになるので、やはりグラミィ種なんだということが、よくわかります。ただ、極端に大きな個体は見たことがないので、普通のグラミィ種と同じぐらいまで成長するのかは、はっきりわかりません。
何年か前からこのゴールデンオスフロにピンクや水色の斑点の模様を人工的につけたものがスポッテドオスフロとか、ケミカルオスフロという名前で出回っています。何となく痛々しい印象を持ってしまいます。

 


グラミィ種(白色変異)・幼魚

アルビノオスフロネームスグラミィ
 学名:Osphronemus Goramy var.

グラミィ種のアルビノと思われる魚で、2001年の5月ぐらいから日本に入ってきたようです。はじめはリアルレッドアイなどという名前で少し高めの値段で売られていましたが、だいぶ値段も下がってきたようです。ただゴールデンオスフロのように稚魚が大量に出回ったりすることはなく、まだまだ珍しい部類の魚だと思います。アルビノなので目が赤く、体色は黄色みがかったゴールデンオスフロよりもかなり白く、クリーム色と言えるでしょうか。まだ紹介されて間もないので、大きい個体は日本にはいないと思います。どう成長していくかは、これからのお楽しみですね。

グラミィ種(アルビノ)・幼魚

レッドフィンオスフロ
   (Red Giant Gouramy)
 
学名:Osphronemus Laticravius

小さいうちは、ほぼグレー1色の地味な魚ですが、成長とともに各ヒレの先端が赤く染まっていき、華やかな魚へと変わっていきます。体色はグラミィ種のような禿げた感じのグレーではなくて、濃いむらのない均一なグレーで綺麗です。他のオスフロと同じように50cm以上になりますが、体高が高くならずにスマートなので、体型的には1番オスフロらしくないといえるかもしれません。顔つきはグラミィ種と同じように唇も厚くなり凄みがありますが、若干ハンサムな印象ですね。何でもよく食べ、大食漢なところは他のオスフロと同じですが、今まで見た限りでは、オスフロの中で1番おとなしいのではないかと思います。

ブロンズレッドフィンオスフロ
   (Orange Giant Gouramy)
 
学名:Osphronemus sp.

レッドフィンオスフロのように各ヒレが、赤銅色〜オレンジ色に美しく染まるのですが、さらに体までも赤銅色になりとても綺麗になります。ただ、この体の色の出方はかなり個体差があるようで、成長してもほとんどグレーのままのものもいるようです。グラミィ種とレッドフィンオスフロの、自然交雑種ではないかといわれているのですが、はっきりしたことはわかりません。でも自然交雑種なんだとしたら、個体差が相当大きくてもおかしくないですよね。このオスフロは、レッドフィンオスフロよりずっと気が荒く、体高も高くなるようです。

オスフロネームスエクソドン
   (Elephant Ear Gouramy)
 
学名:Osphronemus Exodon

他種と顔つきが異なっていて、オスフロにしては口元がよく、かわいらしい顔をしています。しかし、成長するとこの小さめの口から歯が飛び出るのだそうです。幼魚のうちは多少横縞が入るものの、ほぼグレー1色で、10cmを越える頃、のどから胸のあたりに赤い線が出てくるのが他種との違いだそうです。成魚になると、グレーの体色に、ところどころあざのような大きな、どす赤いしみが出るのも特徴だそうです。なおこのエクソドン種には体色が褐色を帯びるトレイロミアスと、青味がかるトレイトロティックがいるそうなのですが、どうも今のところそれ以上の情報がありません。

オスフロネームスセプテンファスキアトゥス
   (Sevenstripe Giant Gouramy)
 
学名:Osphronemus Septemfasciatus

このオスフロは、まだ日本に入ってきたことがないようです。英名がセブンストライプとなっているように、横縞がわりとはっきりしているタイプのようですが、はっきりしたことはわかりません。ぜひ飼ってみたい1匹です。日本に入ってくるのが待たれます。

 

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