大型魚飼育アドバイス


大型魚飼育の魅力
大型魚は、小さな熱帯魚たちとは違って、ペットフィッシュとして家族の一員になってくれたりします。寿命も長いですし、犬や猫のようにかわいがることができます。ただ、だっこしたり散歩に連れていったりすることは当然できませんけどね。大型魚飼育の魅力については、飼育ノートの方にも書きましたが、とにかく大型魚の魅力を思う存分味わいたいのでしたら、ぜひ稚魚から飼育することをお勧めします。成魚を購入するのでもいいのですけど、成魚は極端に高いことが多いです。珍しくて本来は高価な大型魚であっても稚魚は比較的手の届く値段のことが多いのです。また、何といっても稚魚から育てた方が愛着が湧きます。苦労しながらだんだんに餌の種類や量を変えていったり、水槽をグレードアップさせていくのも楽しく、良い想い出になります。それでは次に、めっちゃんが大型魚を育ててきた方法を述べてみようと思います。ただ、くれぐれも言いますが、飼育スタイルは人それぞれなので、参考程度にとどめておいて下さいね。めっちゃんは大型魚飼育がまだ3年目なので、今回の話は、大型魚飼育の稚魚から幼魚、そしてやっとそれを通り越すまでの話となります。今後、長い時間をかけて、めっちゃんもさらに大型魚をかわいがって育てていきたいと思っています。


稚魚の飼育

1.飼育箱の利用
 水槽内面に吸盤でくっつけて使う飼育箱が、稚魚飼育にはとても重宝します。本来この飼育箱は、グッピーなどの小型魚の稚魚を数十匹入れて、エアレーションを強めにしてある程度丈夫になるまで育成するためのものです。ですから稚魚といっても大型魚の稚魚の場合、なるべく大きいものを購入した方がいいかもしれませんね。エアレーション機能がついているものは必要ないように思います。ただ、穴が開いていて、本水槽との間で水が自由に行き来できるようになっていないとまずいです。この飼育箱は奥行きが8cmほどなので、魚の種類にもよりますが、体長8cm弱まで育てられます。はじめから本水槽でもいいのですが、餌をとるのが下手な魚とか、稚魚が数匹いて弱いやつに餌がまわらない場合など1匹ずつ飼育箱に入れれば平等に育てることができるし、メダカの減り方で1日に何匹食べたかもはっきりわかり、安心して育てられます。
2.セパレーターの利用
 稚魚飼育には小さい水槽を使ってもいいのですが、一番オーソドックスで安心できる60cm水槽をセパレーターで区切って飼育するという手もあります。これの方が小さい水槽よりも水の安定度という面からは安心できます。区切れば1つ1つのスペースは小さくなってはくれるのですが、深さが本来の60cm水槽のままなのが欠点ですね。例えば上層を泳ぐブラックアロワナの稚魚が、飼育箱に入れていたときは下に沈んだ冷凍アカムシを食べてくれたのに、60cm水槽に移したら底の方には見向きもしないなんていうことが起こったりします。セパレーターは黒い物と透明の物がありますが、透明の物の方は安いところで1枚800円ぐらいですから、ぜひ活用したいものですね。注意してほしいのは、吸盤がはずれてセパレーターがずれて魚が自由に行き来できるようになってしまったために、小さい魚が食べられてしまったなんていうことがないように、吸盤がちゃんと張り付いているか、常に確認した方がいいですね。これは飼育箱の吸盤についても言えます。魚が消えてからではどうしようもありません。
 ある程度大きくなったら、セパレーターをはずして、ひき続き60cm水槽で飼うことができます。60cm水槽は奥行きが約30cmですから、この水槽で飼えるのは体長30cmぐらいまでということになりますが、稚魚も体長20〜30cmぐらいになると、かなり丈夫になります。次に移す水槽は、ある程度大きめの大型魚混泳水槽になるのが普通だと思います。魚の大きさにこだわらず、他の魚たちと対等に渡り合っていけると思ったときが、移す時期ではないでしょうか。この大型水槽にデビューさせるときが、感動ものなんです。
3.比較的求めやすい40cm水槽
 稚魚飼育のもう1つの方法として、小型水槽で育てる方法があります。お勧めは、テトラ社の金魚飼育セットです。S、M、Lの3つのサイズがあるのですが、Lサイズは、丁度40cm水槽と同じ大きさなのです。外掛け式フィルターか、投げ込み式フィルターのどちらかがついて、特売で2000円前後で買えます。めっちゃんは右の図のように、外掛け式フィルターと投げ込み式フィルターの両方をつけて、4段に重ねて、大型魚の稚魚を飼育しています。スチールラックはホームセンターで5000〜10000円ぐらいですが、かなりの重量に耐えられるようなので60cm以下の水槽を積み重ねるときには、よく使っています。40cm水槽4段の場合には、下に車がついたラックにして、フローリングの床の上を傷をつけずに転がして移動させることができます。60cm水槽の場合には3段でも転がすのはかなり苦しいようです。
 40cm水槽の場合は、やはり水量が少ないためか、水質の変化にはかなり注意していた方がよいようです。ろ過は外掛け式と投げ込み式の併用で、かなり期待できると思うのですが、PHの低下だけは要注意ですね。本当にあっという間に3〜4に下がっていたりしますから。
 この水槽で汽水魚を飼うのも可能だと思います。めっちゃんは、底砂にサンゴ砂を使って、もう半年以上、1/4汽水にしてアフリカンスキャットを飼っています。今のところ調子を崩したことはありません。
 この水槽でオスカーを準成魚レベルまで育てました。
 最後に、この40cm水槽の致命的な欠点を1つあげます。ライトがないことです。ライトを買おうとすると3000円ぐらいして、水槽セットの値段よりも高いのです。

60x45cm水槽の役割
 稚魚、幼魚のレベルをようやく乗り越え、ある程度丈夫で大きくなった大型魚の若魚たちですけれども、大型水槽で混泳させる以外に、60x45cm水槽で1匹ないし少数泳がせて楽しむという方法があります。60x45cm水槽は、器具は60cmレギュラー水槽のものをそっくりそのまま使えるし、水槽単体で4000円台のものがたまに出回っているので、わりと楽にグレードアップできるのです。水量も57リットルから105リットルに増えます。奥行き45cmの水槽なら、わりと余裕を持って成長を見守れます。最大長が30〜40cmぐらいの魚であれば種類によっては生涯飼育できるし、もっと大きくなる魚であっても、20〜30cm以降は成長が緩やかになる魚も多いので、40cmぐらいになるまでこの水槽でじっくり飼い込むなんていうこともできるのです。めっちゃんはナイルアロワナ、ニューギニアダトニオ、アジアアロワナたちを60x45cm水槽で単独で飼っていますが、本当によく慣れてくれたし、混泳水槽で飼っている魚たちよりも、存在感を感じたりします。

水槽を選ぶときの、高さ、幅、奥行き
 魚にとっては大きい水槽で、密度を少なくして飼う方がいいのは当然です。ストレスが少ない方がいい顔をみせてくれるでしょうし、いい体色で輝いてくれるでしょう。しかし限られたスペースで、いろんな魚を飼いたいという欲張った気持ちがでてくるのが人情です。(めっちゃんだけですかね。)そこで魚にとっての必要最低限とはどのくらいなのか、めっちゃんの考えを書いておきます。まずは魚の体長が基準になり、
水槽の奥行きが、その魚の体長に見合うだけ十分にあるかが大切ですね。例えば、奥行き30cmの水槽なら飼える魚は体長20〜25cmまで、奥行き45cmの水槽なら飼える魚は体長30〜40cmぐらいまで、奥行き60cmの水槽なら飼える魚は体長40〜50cmまでと考えています。ガーパイクなどの体の固い魚ほどこれを厳密に守らないとUターンが出来ないなどの弊害が出てきてしまうわけです。シルバーアロワナなどの体のやわらかい魚は逆にある程度融通がきくと思います。
 次に魚の遊泳性に応じた
水槽の幅が必要でしょう。これはあまり厳密な決まりはないと思うのですが、例えば遊泳性のあまりないオスカーやオスフロなんかにとっては奥行きが45cmあれば、60x45cm水槽でも90x45cm水槽でもあまり変わらないようなところが、ダトニオ、パーチ類の場合は運動不足も心配なので120x45cm水槽にしてあげたいなんていう考え方です。
 
水槽の高さに関してですけど、体高の出てくるオスフロやダトニオたちにはそれなりの高さのある水槽を用意してあげないとかわいそうですよね。アロワナやポリプ、ガーパイクなどは逆にその体型から考えて、高さはあまりいらないかもしれませんね。中型ぐらいまでだったら、高さは45cmあれば十分かもしれません。ただ、大型魚を本来の大きさまでとことん大きくしたいと考えるのであれば、この水槽の高さが、けっこう重要な鍵を握っているらしいのです。水槽に高さがあるということは、下の方にはかなり水圧がかかっていることになります。この水圧も魚の成長に欠かせないらしいんです。アロワナのように上層を泳ぐ魚にはあまり関係のない話ですけどね。

盆栽飼育について
 高さ、幅、奥行きについて述べましたが、実は、魚のほうで水槽の大きさに合わせてくれて、それに見合った大きさで成長が止まってくれることも多いようです。まさに植木の盆栽みたいなので、盆栽飼育なんて呼ばれることもあります。しかし植木の盆栽が技術的に難しいのと同じで、熱帯魚の盆栽飼育も、バランスよく綺麗に小型に育てるのは難しいので、初心者の人が水槽が用意できないから苦し紛れに成長を抑えるような方法をとるのは、やめた方がいいと思います。無理に押さえつけられた個体は、何となく若いのに疲れきった感じだったりして、わびしさのオーラみたいなのがただよっていて、見ていて悲しくなってしまうんです。でもその魚が本当に悲しく思っているのか、魚の気持ちはわからないですけどね。あと、盆栽飼育が不可能な魚もいると思います。例えば、アリゲーターガーやシルバーアロワナ、パーチ類などは、水槽サイズに関係なくどんどん成長して、そして水槽が狭くなると、いてもたってもいられなくなって、ものすごい力で飛び出してしまうようなところがあります。ピラルクなんかはもはや盆栽飼育は絶対不可能だと言われていますね。


憧れの大型魚混泳水槽
 どかっと大きな水槽に大型魚を複数混泳させるのも、大型魚飼育の醍醐味ですよね。実はめっちゃんは、どちらかというと小さい水槽をたくさん持っていて少数ずつ飼う飼育スタイルできたため、混泳が苦手なんです。ただ言えることは、混泳はとても難しいということです。運よく混泳がうまくいっている水槽は、おそらく水槽内で魚の強さの順位がしっかりと決まっているのだと思います。互いに無関心なようでいても、みんな、どの強さの魚がどの辺にいるのか把握しながら、絶えず緊張しながら泳ぎ回っているのですね。ですから1匹でもいなくなったり、また調子を崩していつもと強さの順位が変わったりすると、いきなり大乱闘になるんだと思うのです。水換えの後なんかは大乱闘が起こりやすいですね。他の人にアドバイスをされてその通りにしたのにダメだなんていうことをよく聞きますが、水槽が違えば全く魚の力関係も違ってしまうからなんだと思います。混泳をうまくさせるのは長年の経験による勘が必要そうですね。
 ただ、どんなにベテランの人の水槽でも、バランスが崩れればけんかは必ず起こると思います。そのけんかが、たいしたことないものか、致命傷になるものかの見極めも大切でしょうね。そして危なくなったときに避難させる水槽も、作っておくべきだと思います。