2005年12月20日 匿名性の時代 〜 臭い物にはフタ            戻る

 来年から、長者番付が廃止される見通しになったそうですね。そうです。毎年5月中旬に発表されて、「日本で1番のお金持ちは?」 「芸能人で1番は?」 なんて巷で話題にのぼってたやつ。あれがなくなることになったと。なんでも、個人情報保護の流れからすれば、やむを得ないんですと。
 
 さて、今年4月から、個人情報保護法が全面施行されるにいたりました。このIT情報化社会、いたるところに個人情報流出の罠がひそんでいて悪用されかねないので、プライバシー保護を徹底させようという動きですね。

 実は、めっちゃんは、このそもそもの個人情報保護という考えが、はたして正しいのか疑問に思っていました。人はこの世に生を受け、現に存在するわけです。そして社会の一員としてやっていくために、名前を授かり、住んでいる場所を届け、そして学校、会社に所属していくわけです。そしてさらに肩書きができ、地位が確立し、ある程度の収入ができれば、人はその所属している集団の中で責任というものがでてきて当然でしょう。常に社会の中で、○○大学○○同好会の○○、○○商事営業部の○○、などと自分の置かれた立場をわきまえて行動する必要があると思うのです。匿名で何かを済ますというのは、あまりよくないのではないでしょうかね。最近は匿名で本などの出版物まで出たりしていますけど、めっちゃんは、そんなのがあっていいのか疑問に思います。人と出会い、つきあい、協力して何かをやっていく場合でも、その人の背景がわかって、気心が知れた上でというのが、人間らしい接し方と言えると思います。それをなくして、その場で必要な情報量だけで人と接し、お互いにプライバシーを守るというのは、合理的なようでいても、本来の人のあるべき姿ではないので、何らかの疎外感が生まれてきそうですね。

 個人情報を覆い隠していくうちに、さらに社会全体が人間性の欠落したものになっていかないかと心配ですね。東京などの大都市では、以前から、近所づきあいがどんどん減っていき、隣の人がどういう人かも全くわからず、隣で犯罪が行なわれてもわからない状態なのが問題だと指摘されていました。地域のコミュニティってとても大切ですよね。それが、個人情報を覆い隠すことによって、さらに悪い方向に進んでいきそうな気がしますね。実際、学校では名簿も作れないと、苦情の声が上がったりもしはじめているようですし。個人情報を保護する利点よりも、悪い点の方がどんどん増えていくと思います。はっきり言って、この法律のせいで、今まで考えつかなかったような匿名性を利用した犯罪なども新たに発生するのではないかとめっちゃんは懸念しています。

 ようは、個人情報の悪用を阻止したいのであれば、まずは悪用されない方法を考えたり、悪用されないように監視を強化したり、悪用された場合の罰則を厳しくするというのが、筋だと思うのです。対策を練り、実際に手がけてみてどうしてもだめだった場合にはじめて、しょうがないから個人情報自体をなるべく漏れないようにするという順序なのでしたら話はわかります。それをとにかく、何が何でも個人情報自体を覆い隠してしまうというのは、本末転倒であり、間違ったやり方だとめっちゃんは主張したいのです。臭い物があったとき、その根源を断つことをせずにフタをしておこうという考えに似ていますね。よくこんな法律ができたものだと正直なところ不思議にさえ思っているのですが、う〜ん、実はこんなこと言いたい放題で言えるのも匿名だからっだったりして。(苦笑)

 さて、話ははじめにもどって長者番付廃止についてですけど、確かにある一定以上の税金を納めた人については、名前だけではなく住所まで公示されていたというのは、ちょっと問題があったとは思いますよ。なぜなら、それ以外の人はみんな、自分の住所を公にされるなんていうことはなかったわけですから、これは不平等であったと言えそうです。でもそれなら、名前だけの公示に改正すればよかったと思うのは、めっちゃんだけでしょうか。この制度、脱税防止にも役立っていたそうですし、まあ自分が金持ちだと自慢したい人だって中にはいたでしょうし、一般の人だって、将来は有名になって長者番付に載ることを目指していた人だっていたでしょうしね。ともかくはこの長者番付の発表って、面白かったと思いませんか。それがいきなりの廃止はどうかなと思いました。今後は、陰でこそこそと稼いで、匿名で楽しんでいる人が増えるのかと思うと、あまりいい気がしないと思うんですけどね。